4月16日のNHK大河ドラマ「どうする家康」は、前週が統一地方選挙の開票特番だったため2週間ぶりの放送だった。この日の第14話「金ヶ崎でどうする!」は、いわゆる“金ヶ崎の退き口”を描いた織田信長(岡田准一)の退却劇。徳川家康(松本潤)はもちろん後の豊臣秀吉(ムロツヨシ)も登場する戦国三英傑の揃い踏みで、見所も多かった。もっとも、視聴率はいまひとつで……。<中略>
■若者迎合
「『紅白』は大御所の演歌歌手に代わって若手アーティストを出場させ、『ガッテン!』などの長寿番組も相次いで打ち切りました。また、午後11時台に“若年層向けゾーン”を設け、ドラマを放送しています。もちろん大河も若年層をターゲットに変えてきました。『どうする家康』の主演は、嵐の活動休止後も人気が衰えない松本潤。女優陣も有村架純や北川景子など民放連ドラの主演級を揃え、脚本にはフジテレビの『リーガル・ハイ』や『コンフィデンスマンJP』で知られる古沢良太を起用しました。タイトルバックも今風にしてCGも多用。まさに不退転の布陣で挑んだのです」
大河ドラマとしての出来が良くないか。
「作品のクオリティが低いわけではないと思います。脚本もよくできています」
今回の“金ヶ崎の退き口”は、1570年(元亀元年)、織田・徳川の連合軍が越前(福井県)の朝倉家を討ちに行ったものの、信長の妹・お市(北川景子)の夫である浅井長政(大貫勇輔)の裏切りに遭い、挟み撃ちを避けて撤退せざるを得なくなったとされている。
時代劇としては、お市が袋の両端を縛った小豆を兄の信長に贈ったことで、挟み撃ちを知らせるというのが通例だ。ところが、脚本の古沢は大きくアレンジして見せた。
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