孫さんが出資した企業のほとんどは創業以来利益を出していない。中国の「DiDi」(タクシー配車)の株価はピーク時の18ドルから9割減、韓国の「クーパン」(通販)は46ドルから8割減、米国の「ウーバー」(タクシー配車)は56ドルから6割下げている。
そもそも孫さんの会社は、保守的な資産運用会社とちがって、運用受託したファンドの評価損益まで運用会社の損益に連結させている。これは市場がバブっているときはいい。だが、現在のような下降局面では損失は強調される。そのうえ時価会計の国際会計基準を採用し、株価の上下、評価損益の上下が四半期決算に表れるだけでなく、さらに負債でテコを利かせているのでこの上下が一層拡張されてしまう。
この1年を振り返ると、なによりアリババ株が暴落してしまったのが相当な痛手だった。創業者ジャック・マーが中国の金融当局に睨まれ公の場から姿を消したこともあり、株価はピークの約300ドルから現在80ドルと4分の1だ。利益は出しているが、中国共産党の締め付け、コロナ流行、不動産バブル崩壊、対米関係悪化など逆風が強い。こうなっては習近平の心変わりを待つしかない。
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