富山湾ではめったにみることができない珍しい魚が魚津水族館で5年ぶりに展示されています。地元でも知られていない珍魚アカグツ…。しかし、愛情込めて飼育するスタッフは困惑しています。
記者:「アカグツって魚が今月9日にみつかったみたいなんですが、知ってます?」
釣り人(男性):「アカムツじゃないですよね?アカグツ?」
記者:「こういう魚なんですけど…」
釣り人(男性):「いや、見たことないですね」
釣り人(女性):「革靴?革靴みたいな形?わかんない」
記者:「こんな魚なんですけど…」
釣りをしていた女性:「せんべいみたいな…わからないな」
記者:「魚津水族館に5年ぶりにとても珍しい魚が仲間入りしました。怪獣のようなこの見た目、アカグツと呼ばれる魚だそうです」
赤くごつごつした見た目が愛らしいアカグツ。ヒキガエルのような見た目から、カエルの別名「グツ」にちなんで「アカグツ」と呼ばれています。富山湾の水深100メートル付近に生息するアンコウの仲間です。
■各地に生息するものの、生態は謎だらけ…
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「富山湾ではあまり記録がない魚で、私8年仕事をしているんですけど、見たのは3回だけです。胸びれが非常に発達していて歩くように地面を移動することができます。体勢がヒキガエルのような体勢をしています」
胸びれと腹びれを器用に使い、海底を歩くように移動するというアカグツ。日本各地に生息していますが、その生態は謎に包まれています。水族館を訪れた人は…。
観光客:「どういう種類の魚なんですかね…」
記者:「アンコウの仲間らしく」
観光客:「…全然動かないですね」
見かけに寄らず、おとなしい性格の魚のようです。アカグツが水族館にやってきたのは今月9日。地元の漁師がほかの魚と一緒に網にかかっているのをみつけて、水族館に提供しました。
■体長30センチくらいに成長することも…
記者:「魚津市の片貝川の河口に来ています。この河口の沖合で(アカグツが)網にかかったといいます」
アカグツが網にかかったのは、普段生息している水深100メートルよりも浅い水深およそ40メートルの地点でした。なぜ網にかかったのかについて、魚津水族館は、水温が影響している可能性があるが、データも少なく詳しいことはわからないといいます。久しぶりに魚津水族館へやってきたアカグツ。今の体長はおよそ15センチ、大きくなると30センチくらいまで成長するといいます。
■エサを与えても食べてくれない…
今は、同じアンコウの仲間のキアンコウと同じ水槽で仲良く過ごしていますが、飼育員を困らせる頭の痛い問題が…。
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「今のところ食べていません。アンコウの仲間、非常に餌付きにくくて、以前に展示したアカグツもエサうまく食べれずに死んでしまったので…」
実は水族館に来てから10日以上経ちましたが、何も食べていないのです。前回、魚津水族館で展示したアカグツは、最後まで一切エサを食べずに数か月で死んでしまいました。西馬さんは今回こそは長生きしてもらうといろいろなエサを試しています。
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「甘エビとゴカイをあげます。先、甘エビから」「無理やり突っ込むように最近はあげているので、何かの反動で食べてくれたらいいかなと…」「はいあげます」
■どうか食べて、食べて、食べるのだ!
まずは甘エビから。
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「無反応です。めちゃめちゃ嫌がってますね」「嫌だそうです」「無理やり上げたいんですけど、口を開いてくれないので」「隣でキアンコウがエサほしいアピールをしています」
エサがほしいとアピールする先輩のキアンコウに対してアカグツはエサを嫌がります。
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「あー泳いできちゃいましたね。嫌がると泳ぎます」「食べてくれる感じじゃないです」「めちゃくちゃ嫌がってます。もうやめてくれよという感じです」「食べて、食べて、食べるのだ!」
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「甘エビは難しいので、初挑戦のゴカイに行きたいと思います」
次は釣り餌にも使われる生きたゴカイを試します。
魚津水族館 西馬和沙 飼育員:「はいエサだよ。ほら食べるのだ。ゴカイだよん。動いてるよん」「見向きもしないですね。食べてほしいな。ほらエサだよ。食べなさい!」
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https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tut/451873