国産ジェット旅客機「三菱スペースジェット(MSJ)」の開発を行っている三菱航空機(愛知県豊山町)が、米ワシントン州モーゼスレイクにある開発拠点を3月末で閉鎖していたことが13日、わかった。同社はすでに、モーゼスレイク以外に北米にあった2か所を閉鎖しており、これで北米の開発拠点を全て閉鎖したことになる。
同社は現在、飛行試験を行っておらず、モーゼスレイクでも、米国にある試験機4機の保守作業のため、必要最小限の人員を置くにとどめていた。
同社は、4機のうち3号機を解体処理。3月14日に「航空の用に供さない」として、国土交通省に対し、日本国籍の登録抹消を申請し、国交省は同17日付で抹消した。同社は日本で保管する1機を含め、計5機の登録を受けていたが、抹消は初めて。
親会社の三菱重工業は2020年10月、開発が難航していることなどから、量産化の凍結を表明し、開発費や三菱航空機の従業員を大幅に減らしていた。
三菱重工は、旅客機の就航に必要な「型式証明(TC)」の文書作成などを続けているが、事業再開のメドは立っていない。
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