<スイスで連日売り切れ、日本発の「駅弁」> 
2月、スイスの最大都市チューリヒの中央駅で3週間にわたる日本発の駅弁販売が開催された(日本で冷凍保存し輸送した白飯と、現地で調達した食材を使用)。駅弁は、仏パリのリヨン駅にて、2016年春から2022年春まで期間限定で数回販売されたことがあるが、スイスでは初めての試みだった。「6種類1日各30食のみ販売」と聞き、十分買えるだろうと思ったが、筆者の考えは甘かった。 
オープンしてしばらくは混むと思い、2週間経った日の12時に行ってみたら完売。ガラスの自動ドアは閉まっており、開業閉店状態だった。店には次々と人が来て、みな残念そうな面持ちで去って行く。すると、ご主人と一緒に日本に初めて観光旅行してきたばかりという30代くらいの女性(スイス在住)が話しかけてきた。 
「今まで旅行した国の中でも日本は最高でした。食べたものは全部おいしくて、ここの駅弁のことを聞いて、是非欲しいと思ったのですが。残念です。2度目の日本は、来年の予定です」とのことだった。完売はこの日に限ったことではなく、別の日に行った友人も「買えなかった」と残念がっていた。 
スイスでは日本の弁当といえば、冷めてもおいしい携行食としての弁当ではなく、和食レストランで食べる”定食としての”唐揚げ弁当や鮭フライ弁当等を思い浮かべる人が多い。和食レストランがじわじわ増えているチューリヒで、珍しい日本の”駅弁”に興味をもつ人がたくさんいても不思議はない。 
https://news.yahoo.co.jp/articles/981f26e00cf7aa058d5a76ac23fa99c9fb343cc4
