https://gendai.ismedia.jp/articles/-/90160
■給与がどんどん下がっていく
先の退職した元社員が語る。
「私の入社した2000年代前半はテレビに勢いがある時代でした。フジは視聴率3冠王を独占していました。しかし今は見る影もない。当時入社した社員は誰でも、いまのフジテレビの姿に大きなギャップを感じているはずです」
フジが非常事態に追い込まれているもう一つの原因はカネの問題だ。
まず給与である。かつてはプロデューサーであれば「40代で年収2000万円」とも言われ、同社には外車を乗り回す社員が山ほどいた。日本で最も高い給与を貰う会社のひとつとして、入社希望者も殺到していた。サラリーマンの憧れの会社だったと言っていいだろう。だが、いまの社員給与は普通の大手企業並みだという。制作現場の若手ディレクターのひとりが悔しそうに言う。
「いまの私は50代社員の7割程度の給与しかもらっていません。私の下になるとさらにその7割、30代半ばでも年収が1000万円に届かず、平均700万円台が相場でしょう。ボーナスもかつては250万円、300万円と貰っていましたが今は30代後半後でも100万円というところ。人事に不満があっても、給与がよければ退社は我慢するでしょうけど」
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