●熊本からの非売品サプリなど 発送元「石川県」
能登半島地震を受け、珠洲市で配布された支援物資の一部が、フリーマーケットサイトなどで転売されている可能性があることが20日、市などへの取材で分かった。熊本の健康補助食品メーカーから市に寄せられた非売品のサプリメントは、10袋セットが1800円で落札され、発送元は「石川県」と表記されていた。ほかにも、市が被災者向けに配ったとみられる下着や非常食などが出品されていることから、市は公式ラインで「必要とされている方に配布している」と注意を呼び掛けている。
市によると、3月中旬に「支援物資が転売されているのではないか」と情報提供があった。フリマアプリ「メルカリ」などを調べたところ、2月以降、避難所で配布された非常食、シャツ、簡易トイレなどと同じ商品が、配った数日後に出品される事例があった。
このうち、熊本の健康補助食品メーカーから届いたサプリメントは、パッケージに「プレゼント品」と記された非売品で、試供品として利用されているほか、災害時に被災地に送付するため保管していた商品だという。珠洲市では、通常であれば1袋ずつ配られるような非売品が、30袋入りの箱ごと売りに出されていることなどから、支給したものである可能性が大きいと判断している。
メルカリでは配布物資とみられる商品を扱う二つのアカウントが確認されている。一つは2月下旬からこれまでに、健康補助食品や二十数点を出品。もう一つは、3月10日ごろから、健康補助食品や非常食に加え、女性用下着、保湿クリームなど約20点をアップしている。慰問に訪れたアイドルグループが配ったコンサートグッズもある。
●市「残念」
それぞれに700円ほどから5千円までの値が付けられ、落札を示す「SOLD」の表記がある商品も少なくない。市の担当者は「被災した市民にとって必要だと思って配っており、転売されているのであれば残念」と話している。
北國新聞
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1349224
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