先週末(12月8日~12月10日)の全米ボックスオフィスランキングが発表され、スタジオジブリの宮崎駿監督作『君たちはどう生きるか』が興行収入1,297万2,683ドル(約19億円)で首位デビューを果たした。日本のアニメ映画が全米1位を飾るのは、オリジナル作品としては史上初。配給のGKIDSにとっても、歴代最高のオープニング興収となった。(数字は Box Office Mojo調べ、1ドル150円計算)
批評家からの高評価や、ファンの多い宮崎監督10年ぶりの新作長編にしてしばしば“最後の作品”とも報じられる話題性、さらにはクリスマスシーズンの大作公開前のはざまの時期を上手く生かして、新記録を樹立。今年、外国映画(非英語作品)として初めて全米1位になった作品となった。全米での宮崎監督最大のヒット作である『崖の上のポニョ』の最終興収(1,509万399ドル・約23億円)も、今週中には抜きそうだ。
なお The Hollywood Reporter によると、観客の80%が18歳~34歳だったといい、『君たちはどう生きるか』は若い世代に響いていたよう。またPostTrakの出口調査では観客の四分の一以上がアジア系であり、これは通常よりも多い割合となっている。
前回3位デビューを果たした山崎貴監督の映画『ゴジラ-1.0』は、興収859万1,413ドル(約13億円)を上げて順位をキープ。全米トップ3に日本映画2作が入る快挙となった。累計興収は2,559万2,747ドル(約38億円)。
一方、前回首位を飾ったビヨンセの音楽映画『Renaissance: A Film by Beyonce』は2週目でつまずき、5位にダウン。興収は前週比74.9%ダウンの547万5,265ドル(約8億円)だった。10月に公開され、大ヒットとなったテイラー・スウィフトのコンサート映画『テイラー・スウィフト:THE ERAS TOUR』のようにはいかなかった。(編集部・市川遥)
12月8日~12月10日の全米ボックスオフィスランキングは以下の通り。()は先週の順位。
1(初)『君たちはどう生きるか』
2(2)『ハンガー・ゲーム0』
3(3)『ゴジラ-1.0』
4(4)『トロールズ・バンド・トゥギャザー(原題) / Trolls Band Together』
5(1)『Renaissance: A Film by Beyonce』
6(5)『ウィッシュ』
7(6)『ナポレオン』
8(初)『ウェイトレス:ザ・ミュージカル(原題) / Waitress: The Musical』
9(7)『アニマル(原題) / Animal』
10(8)『ザ・シフト(原題) / The Shift』
https://www.cinematoday.jp/news/N0140485
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