人気バンド「米米CLUB」の石井竜也(62)が、8日放送のNHK「SONGS」(木曜後10・00)に出演し、97年のバンド一時解散に至る苦悩の日々を語った。
「浪漫飛行」「君がいるだけで」など数々のヒット曲を生み出すなど、バンドとしても大人気に。そんな中、94年には映画監督に初挑戦し、「河童 KAPPA」を公開した。ところが、人魚伝説をテーマにした2作目「ACRI」(96年公開)が興行的に振るわず、10億円を超える借金を背負うことに。翌97年にバンドは一時解散し、06年の再結成まではソロで活動した。
石井は「米米CLUBが解散した理由っていうのも、そこが大きかったんですよ。そこから5年、6年、俺の借金のために仲間を使いたくないですよ」と、当時の本音と仲間への思いを打ち明けた。
多額の借金を抱えた石井は、歌う意味も分からなくなり、自殺も考えたという。そんな時、救いの言葉をかけてくれたのが、父・昭雄さんだった。「おやじから電話が来るのはほぼなくて、何年でも待っている感じのおやじで。それが本当に落ち込んでいる時にポロッと電話が来るんですよ」。その時の父の一言が、胸に残っているという。
「お前がやってきたことは人に夢を与える仕事なんだから。映画も米米CLUBも、みんな見に来た人たちはあそこで笑って、楽しんで、あんないい顔して帰って行く観客を、俺は見たことがない。お前はそういう世界をつくってきたんだろう?」
石井は「その時ですかね。初めて涙腺がぶあーってはじけて、しゃべれなくなって」と、泣きながら父と電話したという。
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