今朝のNHK「あさイチ」に疑問。「新しい書店の試み」として、書店内にカフェを作って、客が自由に本を読みながらお茶や軽食をとれるようにしている、というのを称賛している。しかし、根本的なところで間違っていると思う。書店に並んでいる本は、原則として書店の所有物ではないのです。⇨
— 山田邦和 (@fzk06736) September 18, 2024
⇨では書店に並んでいる本は誰のものかというと、出版社のもの。書店は、出版社からその本を「借りて」売っている。だから、売れ残ったら出版社に返品できる。出版社にしたら、立ち読みくらいは慣例的に目をつぶるにしても、サンドイッチをつまんで汚れた手で本を触られてそれを返品されたら困る。⇨
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨ただ、書店の中には出版社から「買い取り」をしてそれを販売しているところも、わずかながらあります。その場合は、本が汚れるリスクは書店が負うので書店の裁量。しかし、返品方式の書店では汚されるリスクのあることはやってはいけない。⇨
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨番組の最後で「この書店に聞いたら、いままで目立ったトラブルはない」と言い訳していましたし、タレントも「座ってゆっくり半分くらい読んだら、客はその本を買っていくでしょう」などとお気楽なことを言ってましたが、それは違いますね。⇨
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨もちろん、「本が売れない」現代ですから、お客さんにできるだけ書店に足を運んでもらう工夫は必要ですよね。しかしそれは、書店だけに都合がよくって一方的に出版社にリスクを背負わせることであってはならないと思うのです。
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨そもそも「本」というのは何を売っているのか。単なる紙の束を売っているのではない。本は、その紙の上に載る「情報」の塊であり、本を売るということは情報を売ること。座ってじっくり読まれてしまうというのは、出版社にしたら情報が持っていかれてしまうが利益はゼロということになる。
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨たとえば、客が書店の棚からミステリー小説をとりだして、その書店のカフェで座って最後まで読んで、「あ、犯人はこいつだったのか。ああ面白い小説だった」として帰る。客は満足かもしれませんが、それは図書館であって書店ではないですよね。本が売れないんだから。
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨ここからは杞憂かもしれませんが、書店にカフェを併設してゆっくり立ち読み(座り読み?)自由としたら、たとえ悪気はないにしても、スマホで必要なページだけ写メを撮る客も出てくるんじゃないかしら。これは最も困ることなんですよね。
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
⇨ご理解いただきたいのは、出版社と書店は対等の関係。しかし現実にはそれは大手出版社と大手書店にいえることで、小さな出版社と書店なら関係はアンバランスになります。弱小出版社が書店に文句をいうことは至難。出版社は書店が無茶をしても「それでも売ってくれるんだから」として涙を飲むしかない
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
本を買う立場からしても、他人が飲み食いしながら読んだ本を買わされるのはちょっといやだなと思いながら見ておりました。古本ならそこは納得の上ですけど、新刊では抵抗感があります。
— よしだ まさし:「まだまだ熱中!フィリピン映画」発売中 (@garakutahuuun) September 19, 2024
はじめまして😄
— いなかいーかな🍉 (@inakaiikana) September 19, 2024
出版業界に身を置く
本屋さん大好き人間として同じ思いです
「本屋さんで中身を見て購入」が
至福なのですが
都内でそういったカフェで
目的の本を見つけ
「買おう」と思ったら
使用感ありありだったので
結局通販で買いました
「食べながら本を読む」のに抵抗ある年代でもあります
同感です。本と水は相性悪い。自分もカフェに自分の本持ち込んで読みますが、濡らさないよう相当気をつけています。
— Core1 こあ (@Core157755573) September 19, 2024
買う前の本、カフェで読むのは怖いです。
これは私も気になってた。
— ちゅうさん(ティンホイッスル始めました♪) (@cyusuke_fukuoka) September 19, 2024
博多のバスターミナルのビルにある書店の雑誌コーナーの横にあるカフェでも雑誌を置いてるので気になってました。
仰る通り買い取りなら問題は無いですけど、大規模書店のように販売力のある本屋がもし委託品を置くことを認めてるとなるとちょっと影響が大きい。
委託販売ではないので、出版卸が納本した時点で所有権は書店に移っていますよ。出版業界の商習慣として全数返本はありますが、それは別の話。
— ウォルトン (@walton0717) September 19, 2024
補足を。
— ウォルトン (@walton0717) September 19, 2024
出版社は卸(取次)に販売を委託しますが、書店はそれを一旦すべて買い取っています。ただし在庫リスクを書店が負うことはできませんので、返本が前提となっていることは確かです。
これが出版業界特有の取引形態で『返品付き販売制度』と言います。店頭に並ぶ書籍の所有権は書店にあります。
承知しております。ただ、返品がいつでも可能だということを重視し、カッコ付きの「借りて」と表現しました。xでの文字制限の中でわかりやすくするためには許容範囲と考えます。
— 山田邦和 (@fzk06736) September 19, 2024
悪い意味ではなく長い投稿、途中でやめたりするものもある中、一気に拝読しました。
— まりあい (@masaaimari2026) September 19, 2024
ご主張、正論です。
私は新しい本を開いた時の紙の匂いや初めてページをめくる時のピリピリッという音が大好きです。誰かの手垢付きの本は“自分が選んだ真っ新な唯一の本”とは全くの別物でしかありません。