旅先で、あるいは地元のちょっとした用事で。いつでも乗れる気軽さを追い風に普及してきたシェアサイクルが思わぬ悩みを抱えている。今年4月から全員に着用が努力義務化されたヘルメットだ。
コロナ禍明けのにぎわいが続く日本海側有数の観光都市・金沢市。街のあちこちを、緑色の電動アシスト自転車が走っている。市が2012年に始めたシェアサイクル「まちのり」は、コロナ禍で観光客が減った間も、小回りが利くため多くの市民が利用し、対象エリアは広がり続けている。
だが、ヘルメットをかぶっている利用者はまず見かけない。
ヘルメットの貸出制度はある。だが、市内に75カ所自転車貸出所(ポート)があるものの、ヘルメットを受け取れるのはこれら以外の6カ所の有人窓口のみ。しかも、同じ場所に返さないといけない。
まちのりで観光していた女性(31)は「無人のポートから乗ったので、ヘルメットの貸し出しを知らなかった」と話す。「あんまりスピードも出さないし、必要だと思わなかった」という。
金沢市の近藤陽介交通政策課長は「ヘルメットの点検までは現状では厳しい。できることをやっていく」と話す。
全文はこちら
https://www.asahi.com/articles/ASR9D5CXFR8GPISC00B.html