ロケット鉛筆」とは、1970年代に登場した押し出し式の鉛筆のこと。芯が丸くなってきたら、芯の先を外してそのまま後ろに押し込むことで、新たな芯が出現します。多くの人が子供の頃に、一度は使ったことがあるのではないでしょうか。1本筆箱に忍ばせておけば、鉛筆を削り忘れてしまっても対応できるので、シャープペンシルを持てなかった小学生の間で大ブームとなりました。
ロケット鉛筆が必須アイテム? 意外な習い事で引っ張りだこ
また、ロケット鉛筆は実は“意外な習い事”で必須アイテムなのだとか。
意外な習い事とは、「そろばん」。なぜそろばん教室でロケット鉛筆が使われるのでしょうか?
そこで、そろばん教材の販売や、独学や自宅でのそろばん学習をサポートする事業を行う「元気そろばん教室」(大阪府・大津市)の代表である井上泰代さんにお話を伺いました。
Q.そろばん教室(検定)で「ロケット鉛筆」がよく使用されている理由を教えてください。
井上さん「まず、ロケット鉛筆は芯を削る必要がありません。芯を先端から抜き、底に差すことで芯の交換がとてもスムーズです。また、ロケット鉛筆はとても軽いのでそろばんを置くときに負担にならず、“置いたり、書いたり”の持ち替えがとてもしやすいです」
削り忘れの心配がない筆記具といえば、「シャープペンシル」がありますが、実はシャープペンシルの人気が上昇する一方でロケット鉛筆は衰退していき、いつの間にかあまり目にすることはなくなりました。
井上さん「シャープペンシルに比べてロケット鉛筆の芯は鉛筆の芯の太さと同じくらいの太さがあります。そろばんでは答えを素早く書く必要がありますので、ロケット鉛筆のほうが折れにくいと感じます。ロケット鉛筆の使用率の全国平均はわかりませんが私の教室ではほとんどの生徒さん(9割から10割)がロケット鉛筆を使用しています」
Q.多くのそろばん教室では、どのタイプ(メーカー)のロケット鉛筆が使用されているのでしょうか。そのロケット鉛筆の特徴を教えてください。
ロケット鉛筆は、コミュニケーションの道具として、集中力や自己肯定感を高めるそろばん学習の必須アイテムとして、今でも確かに、堅実に生き延びています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5107a339aaacdfcfa2f17bcd857febcc2aa60ecf
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