29日午後に京畿道果川市の第二京仁高速道路・北義王インターチェンジ(IC)付近の防音トンネル内で5人が死亡、37人が重軽傷を負った大規模火災に関連し、この防音トンネルの素材にはアクリル樹脂(メタクリル樹脂、PMMA)が使われていたことが分かった。PMMAは揮発性の有機物質を含むアクリルの一種だ。先進国で防音トンネルの素材として使われる強化ガラスよりも軽くて安価だが、火災には弱い物質であることが分かった。
ソウル地方国土管理庁によると、この日火災が発生した防音トンネルは2017年8月に完工し、材質はPMMAだという。PMMAは透明で施工が容易であることから、ポリカーボネート(PC)と共に防音関連の製品に広く使われている。PMMAは引火点が280度で、ポリカーボネート(約450度)より低い。
専門家らは、PMMAのようなプラスチックの防音素材は火災に弱いと説明する。又石大学消防防災学科のコン・ハソン教授は「強化ガラスよりも軽いPMMAは、施工が容易で工期も短くて済むが、燃えやすい上に木材の数百倍の有毒ガスが発生する」と指摘した。
以前は高速道路の防音壁には主にアルミニウム、鋼材、コンクリートなど不燃性の素材が使われていた。しかし、最近では周辺環境との調和、日照権や眺望権などの重要性が強調され、プラスチックなど可燃性の素材が使われるケースが増えている。
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