[東京 15日 ロイター] – 円債市場が大荒れとなった。15日は日銀の政策修正を見込んだ投機的な売りが出て、国債先物が急落。取引を一時中断するサーキットブレーカーが発動される事態となった。日銀は先物に対応した国債銘柄に連続指し値オペを実施すると発表したが、急落は止まらなかった。
日銀は午前10時10分、国債買い入れを通告。内容は前日に予告していた通りだが、前回対比で1─3年と3─5年が約3割増、5─10年が6割増、10─25年は2倍、25年超が3倍と、オファー額は大きく増額された。
また指し値オペは、これまでの364回、365回、366回に加え、新たに7年ゾーンに当たる356回債も対象となった。国債先物の年限は、7年程度の現物債に相当する。日本国債の金利曲線は7─9年金利の方が10年金利よりも高い逆イールドカーブになっていた。<中略>
16─17日の日銀金融政策決定会合への注目が集まるが、auじぶん銀行のチーフエコノミスト、山下周氏は「日銀が政策修正に動いても、金利差はさほど縮まらず円安基調は変わらない。供給政策による物価高も続くだろう。世界的な景気減速が待ち受けるなら、金融緩和を続ける方が得策だ。動くメリットは大きくない」との見方を示している。
https://jp.reuters.com/article/jgb-market-idJPKBN2NW0J0