新潟県村上市の米菓製造大手「三幸製菓」荒川工場で今年2月に6人が死亡した火災で、会社側は5月31日、火災の発生後初の記者会見を新潟市の本社で開いた。佐藤元保代表取締役最高経営責任者(CEO)は亡くなった従業員6人と遺族に陳謝し、原因の究明や再発防止に努める考えを示した。
火災は2月11日深夜に発生。煎餅などを製造する工場内の「F棟」が全焼し、アルバイト従業員4人と社員2人が死亡した。
記者会見は午後4時から約3時間にわたった。佐藤氏は冒頭で「心よりおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と述べ、約10秒間頭を下げた。その上で、第三者を含む社内の調査委員会による「1次報告」として24ページの資料を示して経緯などを説明。調査中と前置きし、F棟にあった乾燥機が火元となった可能性を指摘した。亡くなった6人は、黒煙が充満して停電も発生する中、出口を見つけられなかったとの見方を示した。また、夜間の清掃を担当するアルバイト従業員4人は避難訓練に参加していなかったことを明かした。
質疑応答で「安全より生産性を重視する社風だったのでは」との質問があったのに対し、佐藤氏は「私が社長に就任した数年前から生産、利益重視から考えを改めようと取り組んできた」と反論した。
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