海外経済の後退懸念の余波が日本での「日銀対市場」の攻防にも及んでいる。世界的な金利低下で日本国債の価格が急上昇に転じ、日銀の政策修正を見込んで国債の空売りに動いていた欧米系ヘッジファンドなどの海外勢が買い戻しを迫られている。日銀と市場の攻防の「第1ラウンド」は海外金利の低下にも助けられ、日銀の優位が固まりつつある。
「このパターンが『ザ・日本国債』ですよね。海外の人は昔からショート(売り持ち)で失敗を繰り返して懲りてたはずなんだけどな」。ある債券市場の参加者はここ2営業日の市場動向をみて苦笑いする。市場では6月まで新発債だった10年債の「366回債」に関する話題で持ち切りだ。
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