17日未明、京都府福知山市の神社で、本殿を囲っている木の壁の一部などが燃える火事があり、見つけた男性2人が、境内にあった消火器で消し止めました。
警察では不審火として調べています。福知山市内ではおよそ2キロ離れた神社が15日夜に全焼する火事があり、警察では関連について調べています。
17日午前0時7分頃、警察に「神社が燃えている」と通報がありました。
警察と消防が現場の福知山市堀の「一宮(いっきゅう)神社」に駆け付けたところ、火はすでに発見者である男性2人が、境内に備えられていた消火器2本で消し止めていました。
延焼を防いで火を消したお手柄の2人はともに近くに住む福知山市の藤田陸斗さん(22)と藤田龍良さん(17)で、商業施設に買い物をするために神社の南にある駐車場に車を止めて出たところ、神社の方が炎で明るくなったのが見えたということです。そして、通報するとともに消火活動をしたということです。
「神社の方から火が上がっているのが見えて…来たら燃えていて、とりあえず110番して、消火活動しながら119番しました。消火器があるのが見えたので、1本で消火はしたんですが、足りなかったので2本目でやっと鎮火した」【お手柄の藤田陸斗さん(22)と藤田龍良さん(17)】
警察などで調べたところ、本殿の南面を囲っている木の壁がおよそ3平方メートル燃えていたほか、付近の落葉が燃えていたということです。現場にはオイル缶のようなものが落ちていて、藤田さんたちが消火時にはまだ燃えていたということです。
警察によると一宮神社は日中は宮司がいますが、人は住んでおらず夜は無人で、火の気がないことや火災当時の状況から、放火の可能性が高いとして調べています。
また、現場からおよそ2キロ離れた福知山市内の「愛宕神社」で15日夜8時ごろ、火事があり、本殿含む木造の社殿3棟およそ70平方メートルが全焼しました。
当時、雨が降ってはいたものの火の気がないことなどから、警察では不審火として捜査していて、一宮神社との関連を調べています。
一宮神社は陸上自衛隊福知山駐屯地の東側の市街地にあり、境内に鎌倉時代の石灯籠が残されているなど歴史のある神社として知られていて、江戸時代には福知山藩の鎮守として栄えた神社です。また、本殿などは府登録など有形文化財となっています。
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