【ブリュッセル=畠山朋子、横堀裕也】ロシアによるウクライナ侵攻を巡り、両国軍による制空権争いが激化している。爆撃機や巡航ミサイルで攻撃するロシアに対し、ウクライナは限られた防空兵器を効率的に運用するなどして善戦している。長期戦も見据え、ウクライナ側はより射程の長い地対空ミサイルの供与などを求めており、米欧が要望に応えられるかが今後のカギを握る。
■露はミサイル多用
米国防総省高官は、制空権を巡って両軍が激しく争っており、「ロシアが優位には立っていない」との見方を示す。ウクライナ軍の善戦の理由は「独創的な防空態勢」だと分析する。
ウクライナ軍は、迎撃ミサイル「パトリオット」など高度な装備は保有していないが、米欧が提供する携行型の地対空ミサイル「スティンガー」や旧ソ連製の移動式の長距離防空ミサイルを組み合わせ、機動的な動きで、露軍機などに打撃を与えている。
ベルギー王立士官学校のヨハン・ギャロン教授は「ウクライナは、防空関連の装備をロシアに破壊されないよう、適切なタイミングでのみ地対空ミサイルなどを使用し、使用しない時は露軍機から見えない位置に隠すなど、被害を最小限にしながら効率的に運用している」と指摘する。
ただ、ウクライナが長期戦でどこまで持ちこたえられるかは見通せない。米国防総省高官によると、露軍機は撃墜を恐れ、ウクライナ上空での飛行を避ける傾向にある。西部リビウ州の軍施設を狙った13日の攻撃は、露上空の爆撃機から長距離巡航ミサイルが使われたことが確認された。露軍はウクライナ国境周辺からのミサイル攻撃を多用している。包囲されたウクライナ南東部マリウポリでは、空爆やミサイル攻撃で壊滅的な被害を受けた。
ゼレンスキー大統領は、飛行禁止区域を設定すべきだと再三にわたって主張しているが、北大西洋条約機構(NATO)のイェンス・ストルテンベルグ事務総長は24日、NATO首脳会議開幕前に記者団に対し、「ロシアの戦闘機を撃ち落とすことになる」と語り、改めて難色を示した。
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