1:七波羅探題 ★:2021/10/11(月) 07:52:25.52 ID:mFWa6xAC9
現代ビジネス 10.10
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/86383
「保身」する偉い人たちが急増しているワケ
――昨今の企業不祥事を見るに、自らの利権ネットワークを温存したい「保身」の幹部たちが、結局、日本全体を犠牲にしているのではと思えてしまいます。
財閥系大企業や霞が関のキャリアたちは、特に「保身」が露わになっているように感じます。
断っておきますが、官僚すべてがこうした保身に走りやすい特性を持っているというわけではありません。私が付き合ってきた官僚でも、警察庁のノンキャリや国土交通省の技官などは抜群に優秀な人が多かった。警察庁のノンキャリ官僚は現場からのたたき上げで、統率力や犯罪リスクを見抜き、大きなプレッシャーの中でリスクを承知で現場に踏み込んでいくからでしょう。競争も激しく、鍛えられている。国交省の技官も道路建設の現場で鍛えられた理系人間です。だから理詰めです。
それに比べて、大蔵省(現・財務省)は何人もの幹部と話しをしてみたが、すごい人だと思ったのは、難しい状況でも消費税を10%にあげて見せた勝栄二郎さん(元財務事務次官・現IIJ社長)くらいだった。
他は真面目なんだけど面白いかと言われれば、そうでもない。
保身の背景にある「サンクコスト」
――圧倒的に仕事ができる人は、仕事が好きで、のびのび楽しくやっている印象です。そうでない人が保身に走ってしまうのでしょうか。たとえば、首相の答弁に合わせようと、公文書を改竄までしてしまうとか。
学歴エリートがそうなってしまうのは、僕はサンクコスト(埋没費用)の回収意識が関係しているんじゃないかと思いますね。
一流官庁や一流企業に入るために「払った犠牲が大きい」と思ってしまった人ほど、保身に走っているのではないか。受験勉強にかけたコストも大きいから、努力に努力を重ねてようやく入ったという意識が高い人ほど、ステータスの高い官庁や企業のその地位を容易には捨てられない。地位が努力の結晶だからでしょう。
対して勉強しなかった人、あるいは勉強はできてもサンクコストを払った意識のない人は、霞が関や財閥系企業に一度は入っても、つまらないと思えばひょいひょい転職してしまう。
アメリカのメガテック企業の創業者も、人生のサンクコストなんて考えたこともないでしょう。例えばマイクロソフトのビル・ゲイツもフェイスブックのマーク・ザッカーバーグもハーバード大学に入るんだけど、卒業なんてしていない。
勉強なんてちょろっとやっているだけで、MBAも持っていない。彼らは遊びの延長が仕事になって夢中になっているうちに大学なんて面白くなくなってしまった。起業してみると、気づけば会社がデカくなっちゃったという感覚だろう。
感性の赴くままに楽しいことをやり抜いたのがアメリカ人の経営者。ところが日本のキャリア官僚やサラリーマン経営者の中には、努力の天才かもしれないが、仕事が楽しかったことがない人がいるんじゃないか。
自分の使命は人に喜んでもらうよりも、自分の努力が報われること。そういう人ほど、上意下達の組織では保身に埋没しやすいのではないでしょうか。少なくとも最近の不祥事の形態を見ていると、そう思わずにはいられない。
地方企業は「東京を避けて世界に出ていく時代」へ
――日本の大企業はやたらと東京に集まってきてしまった。大手町や霞が関のある東京事態が、もしかして保身の塊になっていたりして……。
そうかもしれません。日本電産や京セラなどは京都から動きませんよね。最近の面白いと思う会社はみんな地方です。
太平洋ベルト地帯に沿うようにいい会社がありますが、例えば浜松の素材メーカー、浜松ホトニクスは彼らがいなければ物理学の研究が成立しないと言われるほどの存在になっている。13年にノーベル物理学賞を受賞したピーター・ヒッグス氏らの予測を裏付けるヒッグス粒子の発見に寄与しただけでなく、いまも新粒子の発見の研究に貢献している。宇宙生誕の謎を解くために、浜松ホトニクスの技術は欠かせないものになっている。
しかも海水の重水素からクリーエネルギーを生み出す、レーザー核融合の研究もやっている。田舎の一私企業が核融合なんて大それたものを研究しているなんて、そんなバカなと思うでしょうが、アメリカでやっている核融合はレーザー型なので、浜ホトの技術に注目が集まっています。
他にも長野県には米ボーイングと直接取引で制御装置用機器を売る「多摩川精機」(飯田市)や自動水栓を納品する「バイタル」(佐久市)がある。
(以下リンク先で)
続きを読む