1:名無しさん




 日本でも利用者が急増している対話型の生成AIサービスは、大規模言語モデルと呼ばれる技術を使って、人間のように会話しながら情報を提供してくれる便利な存在である。

 だがその一方で、ユーザーの期待に応えようとしすぎるあまり、もっともらしい嘘の情報を本当のように作り出してしまう「ハルシネーション(幻想)」引き起こすという問題も抱えている。

 そんなAIの“幻覚癖”が、あるユーザーの一言で引き起こされた。それは「タツノオトシゴの絵文字を見せて」と尋ねたことで始まった。

 ちなみにタツノオトシゴはユニコード(Unicode)には存在しない絵文字である。

 存在しないものにどうにか答えようとするAIは、やがて自分の中で矛盾に陥り、混乱し、ついには暴走じみた返答を始めたのだ。

存在しない「タツノオトシゴの絵文字」にAIはどう対応するのか?

 ユニコード・コンソーシアムは、世界中のコンピューターやスマートフォンで共通して使える文字や絵文字を標準化している機関である。しかし、ユニコードに「タツノオトシゴ」の絵文字は登録されていない。

 にもかかわらず、多くの人が「どこかで見たことがある」「前に使った気がする」と記憶している。

 この現象は「マンデラ効果」と呼ばれるものだ。実際には存在しないことを、なぜか多くの人が共通して「記憶している」と信じ込んでしまう集団的な錯覚である。

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