1:名無しさん




生乳の殺菌とチーズ作りのはじまり

生乳はまず、63℃で30分、または75℃で1分といった「低温殺菌(LTLT)」が行われます。これはチーズ作りに適した方法で、乳中のたんぱく質やカルシウムの性質を損なわずに、必要な殺菌を行うためです。

一方で、飲用の牛乳に多く使われている「120℃で2秒」の超高温殺菌(UHT)は、成分が変質しやすく、チーズ作りには向きません。たんぱく質の構造が壊れてしまい、固まりにくくなったり、チーズとしての歩留まり(製品になる割合)が悪くなってしまうのです。

殺菌が終わった牛乳は約30℃まで冷やされ、そこに乳酸菌(スターター)を加えます。この乳酸菌の働きによって、牛乳中のたんぱく質がゆっくり変化し、目に見えないレベルで「固まり始める準備」が進みます。

そのまま30℃を保ちつつ、約1時間ほど経ったら、次にレンネットと呼ばれる酵素を加えます。これは、豆乳ににがりを加えて豆腐を作るのと似た働きを持っており、牛乳をしっかりと固形化させる役割を果たします。

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