高松市は、市内で廃棄される讃岐うどんを燃料にしたバイオマス発電の実証実験を6月から開始する。期間は1年間。市東部下水処理場(同市屋島西町)で行っている汚泥を使った発電事業を強化し、食品ロス削減にもつなげていくのが狙い。
東部下水処理場では、2016年2月から下水汚泥の発酵処理で発生するメタンなどのガスを燃料に発電事業を行っており、年間約250万キロワット時を四国電力に販売、約1億円の収入を得ている。しかし、夏場など下水道内が高温となる時期には、汚泥処理以前に発酵が進み、ガスの発生量が低下。発電量が通常の半分程度にまで落ち込むという課題を抱えている。
「その低下分を補うには、タンクへの有機物の追加投入が有効。そこで、廃棄される食品、特に香川県内で大量に出る廃棄うどんが利用できないかと考えた」と市下水道施設課。国土交通省の支援も受け、同市の製麺会社「さぬき麺業」と提携。6月3日に協定を正式に締結し、実験を開始する。
同社からは、毎月、製麺時に出るうどんの切れ端400~600キロが試料として提供される予定で、市は1年間をかけて、タンクへの投入量とガスの増加量を調査。バイオマス発電の効率稼働に向けた有効性と安定的な運用の在り方などを検証していく。
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