ロシアのプーチン大統領が21日、ウクライナでの軍事作戦で劣勢を挽回するため部分動員令を出したことをきっかけに、ウクライナ侵攻や動員令に抗議するデモがロシア各地に広がった。人権団体「OVDインフォ」によると同日1300人以上が当局に拘束された。市民は「無意味な戦争」(予備役の男性)に動員される恐怖を口にした。
プーチン氏は反戦機運の高まりを恐れて総動員は避け、予備役を対象とする部分動員を出した。政権は近年デモを徹底弾圧しており、全国規模のデモは侵攻開始から間もない3月以来とみられる。抗議の声がどこまで広がるかは見通せない。
独立系メディア「メドゥーザ」などによると、第2の都市サンクトペテルブルクや東シベリアのイルクーツクなど38都市で抗議があり、拘束者が出た。
予備役の無職男性アンドレイさん(31)は取材に「戦争そのものと同様、動員も無意味で有害だ」と批判した。メドゥーザによると予備役は令状を受け取ると軍の許可なく出国できなくなる見通し。(共同)
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