10月31日に投開票された衆議院選挙で、自民党は国会を安定的に運営できる「絶対安定多数」の261議席を確保しました。野党は立憲民主党が議席を減らす一方で、維新が躍進しました。朝日新聞社などが実施した
口調査で、比例区の投票先について年代別の傾向を分析すると、今回の選挙、ならではの傾向が見えてきました。(朝日新聞記者・植木映子)
-中略-
60歳以上が半数を超える立憲、共産
朝日新聞社などが投開票日に実施した出口調査で、比例区で各党に投票した人の年代別の内訳をみてみます。
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比例区で○○党 年代別にみると……(2021年10月31日調査)
自民=10代(2%)/20代(7%)/30代(10%)/40代(16%)/50代(17%)/60代(17%)/70歳以上(30%)
公明=10代(2%)/20代(6%)/30代(9%)/40代(16%)/50代(19%)/60代(20%)/70歳以上(29%)
立憲=10代(1%)/20代(5%)/30代(7%)/40代(14%)/50代(18%)/60代(21%)/70歳以上(35%)
共産=10代(1%)/20代(5%)/30代(7%)/40代(13%)/50代(16%)/60代(20%)/70歳以上(38%)
*調査は共同通信社など5社と合同で実施。計8670投票所を選び、投票を終えた有権者に回答してもらった。有効回答は41万1467人。四捨五入しているため、合計が100%にならないことがある。
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自民・公明・立憲・共産は、いずれも70歳以上が最も多い結果になりました。
中でも、立憲は60代21%、70歳以上35%を合わせた高齢層が56%と、5割を超えました。共産も、60代20%と70歳以上38%を足すと58%。立憲、共産ともに投票した人の高齢化が目立ちます。
自民は高齢層が47%。一方で、30代は10%、40代は16%と、それなりの割合を占めています。公明は高齢層が49%でした。
-中略-
有権者に占める高齢者の割合は年々高まっていて、しかも高齢者は若者よりも投票率が高い傾向があるので、若者の支持が厚い政党の方が有利だと単純には言えません。
ただ、今回の出口調査の結果からは、高齢層頼みの傾向が強い政党は、比例区で退潮傾向にあり、現役世代からの支持が厚めの政党は、議席を増やす傾向があったことがうかがえます。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a366cdcefa094880b45b180abcd47b1098c05b1c?page=1