ロシア財務省は11日、年初から2カ月間で財政赤字が計2兆7000億ルーブル(314億5000万ドル)に膨らんだと発表した。 前払い契約が要因で、24年の赤字総額(約340億ドル)に迫る急増となった。24年1─2月の赤字は11億3000万ルーブルだった。
今年1─2月の歳入総額は石油とガス関連以外の収入増に支えられ前年同期を上回ったものの、ロシアの財政構造はエネルギー関連が歳入全体の約3分の1を占める。財務省は同日、石油や天然ガス価格の下落が歳入減につながるとの懸念も表明した。同省によると、エネルギー関連の歳入は1─2月の合計で3.7%減少した。石油価格を見ると、3月に入って以降、21年後半以来の水準に下落する場面があり、歳入下振れのリスクが浮上した。
ロシアは22年2月にウクライナ侵攻を開始して以降、軍事活動と防衛関連産業向け支出が拡大した。財政赤字の対国内総生産(GDP)比率は昨年が1.7%に上り、今年は2月までで1.3%となった。
今年の政府予算の歳出総額は41兆4700億ルーブル。1月と2月の支出総額は約20%に当たる8兆0500億ルーブルに及んだ。このうち約41%が軍事活動と防衛産業向け支出。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b5c2a4f226b8a10a144c8f24ce7f2b0d6a725ef