小ネタかもしれませんが、重要な意味を持つかもしれませんのでご紹介します。
2023年05月02日、『韓国銀行』は『インドネシア中央銀行』とMOU(了解覚書)を交わしました。両国間の取引において、お互いの現地通貨、ウォンとインドネシア・ルピアを使って決済できる仕組みを作りましょう――という内容です。<中略>
今回の両国間の現地通貨利用決済の促進は興味深い取り組みです。
韓国は輸出を拡大するための市場として、ASEANを有力と見ており、インドネシアとの今回の取り組みはそのためのツールになります。
中国が今懸命に国際取引での人民元の比率を増やそうとしていますが、この韓国・インドネシアの動きも同じようなものです。つまり、ドル使用の回避という点において。
今回の試みが面白いのは、中国と行ったような中央銀行間の「通貨スワップ」を介したものではないという点です。このプレスリリースには、以下のような送金概念図が付いています。
韓国が輸出して、輸出業者がウォンで代金を受け取るという模式図になっていますが――。
輸出入の決算を行う民間銀行同士がウォン-ルピアの直取引を行って、互いの決済用の通貨を用意します。ウォン・ルピアの直物はないので、ここがミソです。
一回ドルに換えなくていいので為替リスクが抑えられます。
インドネシアの輸入業者は、ルピア⇒ウォンへの両替を行うか、あるいは民間銀行からウォンの貸付を受けて代金を支払います。
インドネシアの民間銀行はこれを韓国の民間銀行へ送金。韓国の民間銀行は受け取ったウォンを輸出業者に支払うというフローです。
インドネシア側の輸出業者が韓国から代金を受け取るときは、この図の逆のフローになるわけです。
全文はこちら
https://money1.jp/archives/104945
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