脱炭素に向けた次世代の発電方式「小型モジュール式原子炉」の設計をアメリカの原子力規制委員会が承認
近年は環境に優しい発電方式として風力発電や太陽光発電などが注目されていますが、依然として原子力は化石燃料に代わるエネルギー源として有力な選択肢であり、国際エネルギー機関は「炭素排出正味ゼロ(ネットゼロエミッション)の達成には、21世紀半ばまでに原子力発電量を倍増させる必要がある」と提言しています。そんな中、アメリカ合衆国原子力規制委員会(NRC)が2023年1月23日に、アメリカの民間企業・NuScale Powerの「小型モジュール式原子炉」の設計を承認しました。
原子炉は発電時に温室効果ガスである二酸化炭素を排出しないため、従来の火力発電や水力発電に比べると環境に優しいとされています。事故や災害による放射性物質の漏出といったリスクに対する懸念もありますが、近年は地球温暖化の深刻化やロシアのウクライナ侵攻による化石燃料の高騰を受け、原子力発電が改めて注目されているとのこと。
そんな中、1000メガワットで発電することもある大型の原子炉に代わる新たな原子炉として期待されているのが、よりコンパクトで発電出力の小さい小型モジュール式原子炉です。小型モジュール式原子炉がどのような発電方式になっているのかは、以下の記事を読むとよくわかります。
新時代の発電方式として注目される「小型モジュール式原子炉」とは?
https://gigazine.net/news/20220328-small-modular-reactor/
<中略>NuScale Powerの小型モジュール式原子炉は減速材に普通の水(軽水)を用いる軽水炉であり、温室効果ガスを排出せずに50メガワットの電力を生成します。NuScale Powerの原子力発電プラント「VOYGR」のサイズは大型原子炉の約3分の1ほどであり、最大12個の小型モジュール式原子炉を収容できるとのこと。また、各モジュールは対流や重力といった自然のプロセスを活用し、追加の水や電力、オペレーターの操作なしで受動的に原子炉を冷却するシステムを備えています。
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https://gigazine.net/news/20230123-nrc-certifies-us-small-modular-reactor/