「観光公害」消えた街
市民から観光客まで多くの利用者があるのが、京都市営バスだ。地下鉄の少ない京都市において、最も利用される頻度の高い交通機関である。その交通機関が、今や危機的状況に陥っている。2024年度にも経営健全化団体に転落する可能性が示唆されているのだ。経営健全化団体とは、企業でいえば倒産寸前の状況のこと。<中略>
乗客が増えているにもかかわらず赤字となってしまった理由は、京都市営バスの経営体制が原因だ。京都市営バスというと「運転手が公務員だから横柄」という風聞をまことしやかに語る人がいるが、実際にはそうではない。
京都市交通局では、経営改革の一環で1999年度末から赤字路線を中心に民間事業者への委託運行を実施し、人件費を抑制する施策を開始した。この結果、バス事業の収支は改善するに至った。
当初この委託事業は、事業者側にも利用者数の多寡に関係なく一定の委託料を得ることができるというメリットがあった。事業は拡大され一時は、所有するバスの約半数を民間委託で運行するまでになっていた。
ところが、観光客の増加がこの経営体制を崩壊させた。全国的にバス運転手が不足したことで、各社が委託から撤退を始めたのである。2018年度末で66台を委託していた京阪バスが段階的撤退を表明、西日本JRバスも縮小を実施した。この影響で直営台数が増加したことで、市交通局では運転手と整備士の大量採用を実施。2019年、2020年度で230人を採用している。
これに加えて、委託料の大幅な値上がりも起こった。委託のメリットは市職員の運転手よりも、民間のほうが給与が安いため、委託したほうが経費が安くすむことにあったのだが、民間も運転手を確保するため給与の値上げを行っており、価格差がほとんどなくなってしまったのである(2018年度の場合、平均月給は市職員の運転手が約47万円に対して、民間は約45万円)。
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