世界各地で日本酒が新しいファンを集めている。しかし日本国内では日本酒への関心が下がっているという。
アメリカで日本酒の小売りサイト「TippsySake.com」を運営する伊藤元気さんは、日本市場での日本酒の売り上げ減にはさまざまな要因があると話す。
「日本での日本酒消費は、さまざまなアルコール飲料が手に入れられることや(中略)消費者文化の西洋化などで、大きく落ち込んでいる」と伊藤さんは言う。
伊藤さんはさらに、日本では「二日酔いの原因になる添加物が多く入っている」安価で低品質な製品によって、日本酒の評判が損なわれていると指摘した。<中略>
楯の川酒造は、日仏企業の「HeavenSake」と提携している。同社を立ち上げたレジス・カミュ氏は以前、シャンパンの「パイパー・エドシック」の醸造責任者だった。
HeavenSakeが売る日本酒は発泡していないが、いわゆるスパークリング日本酒の人気も伸びている。かつて「ドン・ペリニヨン」の醸造最高責任者だったリシャール・ジョフロワ氏も、現在は日本酒を作っている。
Heavensakeにとっては、シャンパンで何十年と積み重ねたマーケティングや広告のノウハウも、有利に働いていると言われる。
同社のローラン・キュティエ最高経営責任者(CEO)は、「日本酒やそのパッケージ、マーケティングコンセプトに関する国際的なコラボレーションと文化交流が新しい扉を開き、海外でも日本酒を身近にさせ、その成功につながると信じている」と話した。<中略>
米ロサンゼルスの日本酒バー「OTOTO(おとうと)」の共同オーナー、コートニー・カプラン氏は、多くの酒造が英語の記事などで「意図的に」ワインに言及していると語る。「そして、猪口やぐい呑みといった伝統的な酒器を用意しようか悩むよりも、ワイングラスで日本酒を楽しんでほしいと話している」。
カプラン氏はさらに、日本酒と日本食以外の食べ物を合わせてほしいと話す酒造もあると述べた。
「たとえば海外向けの『カウボーイ』という日本酒があるが、酒造はこれを、アメリカ人にステーキや牛肉と一緒に飲んでもらえるように作っている」
「ほかにも、世界中で愛されている牡蠣と一緒に出したりもする。ピザにも非常に合う。日本酒には、トマトやパルメザンチーズにも含まれているグルタミン酸というアミノ酸が豊富なので、自然にマッチングする」
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https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-64820545
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