中古取引は10年で4倍 大阪市内でタワマンバブル
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そのメカニズムはこうだ。例えば、住宅ローンを組んで5000万円でタワーマンションを購入する。数年後、7500万円に値上がりしたところで売却。手にした7500万円からローンの残債分を返済すると、2500万円以上のキャッシュが残る。そのキャッシュは手元に残したまま新たな住宅ローンを組み、別のタワマンに住み替えるという流れだ。タワマンが値上がりし続ける限り、引っ越しの度に売買差益が手に入り、わらしべ長者のように資産が膨らんでいく。
実際に新築マンションの販売担当者は「ほんの数年前に購入したばかりの物件を売却し、新しいタワマンに住み替える需要は多い」と説明。この“タワーtоタワー”の動きも中古市場を活発化させる要因となっている。
6年で4千万円の値上がりも
値上がりの程度を、読者に具体的にイメージしてもらうため、大阪市西区で2015年に竣工した地上53階建てのタワーマンションを例に挙げてみたい。取引データによると、新築時に2950万円だった1LDK(約54平方メートル)は21年に4850万円で、新築時5580万円だった2LDK(約93平方メートル)は9600万円で売却した実績が残っている。“買った瞬間、値上がりする”の言葉通り、このタワーマンションは竣工年の時点で早くも平均1346万円の値上がり益が生じ、築6年時点の21年には平均3772万円の値上がり益が発生している。芝崎氏が所有者に売却理由を尋ねたところ、「利益確定」の回答が多く、「売却によって残債を払い終えれば、再び住宅ローンの枠が空く。アベノミクスによる低金利の恩恵を一番受けるのは住宅だから、そこをうまく活用し、キャッシュを手にする人が多い」と説明する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/30f357ebb76b95d5c8304dfa84c4e644e87da258