ブドウの高級品種「シャインマスカット」の栽培権(ライセンス)を農林水産省がニュージーランドに付与する方向で検討していることがわかった。日本産の品種が海外で無秩序に栽培されるのを防ぐ取り組みの一環で、実現すれば初めてのライセンス供与となる。ただ、国産品の輸出拡大を目指す産地は反発。山梨県が25日、国会内で小泉進次郎農相に抗議する事態となった。農水省肝入りの政策が第1号案件からつまずきかねない状況だ。
「輸出ができない中でライセンスが供与されれば生産者が大きな打撃を受ける。せめて同じ土俵で対等な競争させてほしい」。山梨県の長崎幸太郎知事はこの日、小泉氏と面会して農水省に方針転換を迫った。
ライセンス供与は農水省が推し進める政策の一つだ。果樹の種苗が違法に流出することで日本の高級品種が海外で栽培され、第三国に輸出される事態が広がっているからだ。政府が正式にライセンスを供与することで監視体制を世界的に整え、周年供給によるマーケットの確保、品種の質や競争環境を守る目的もある。
ただ、山梨県によると植物検疫などが障壁となり、国産シャインマスカットの輸出が一向に進まないという。長崎知事は小泉氏に「輸出ができなければ対等な競争すらできない」と強調。ニュージーランドへのライセンス供与の前に、輸出のための体制整備を求めた。小泉氏は「産地の理解が得られない状況の中では今後の海外許諾は進めることはない」と応じたという。
https://jp.reuters.com/markets/commodities/A3L2SAAGXVLHBMTL6KBUMK4PAY-2025-09-25/
知事がJA山梨中央会の小池会長らとともに、小泉進次郎農林水産大臣に要請書提出。シャインマスカットの海外での生産許可(ライセンス展開)に「到底容認できない」と強い懸念を示し、農林水産省に対し、国内産地が国際市場で正当に競い合える環境整備を強く求めました。#シャインマスカット #山梨県 pic.twitter.com/DoqHdBPTjJ
— 山梨県庁 (@yamanashipref) September 25, 2025
