北佐久郡御代田町の医療法人社団、御代田中央記念病院が「軽井沢」を使った病院名に近く変更するとし、同郡軽井沢町の町立国保軽井沢病院が、似た病院名が並立すると混乱を招きかねないとして再考を求める要請文書を送っていたことが18日、分かった。軽井沢町は昨年、町内に営業実態などがない企業に対して「軽井沢」を使わないよう求める声明を発表。声明に絡んで個別の働きかけが行われたことが分かったのは初めて。
御代田中央記念病院は、病院名を「11月1日から軽井沢西部総合病院に変更する」と告知する内容の看板を玄関に立てている。
軽井沢病院の要請文書は藤巻進開設者(軽井沢町長)名で10月11日付。御代田中央記念病院が「軽井沢」を使った名称に改めた場合、「病院名が類似することで利用者の問い合わせなどはもとより、病院側の混乱も想像に難くありません」とし、改称について「慎重にご検討いただく」よう求めた。
藤巻町長は取材に「救急搬送などとっさの対応の時、紛らわしいと受け入れ準備のできていない病院へ患者を搬送するといった混乱が生じかねない。患者の命に関わりかねないことでもあり、公共性の高い施設として再検討をお願いしたい」としている。
軽井沢町は昨年3月、町商工会、軽井沢観光協会、軽井沢旅館組合と連名で、町内に営業実態などがない企業に対し、施設名や商品名に「軽井沢」を使わないよう依頼する声明を発表。別荘や保養地としてのブランド維持が目的で強制力はない。
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