大物理事のジャニーズ事務所への「天下り」も…NHKが「ジャニーズ依存」を強めてしまった本当の理由
■元NHK理事の若泉氏はジャニーズ顧問に「天下り」
とりわけ、NHK理事を退任後にジャニーズ顧問へと“天下り”した若泉久朗氏は、NHKとジャニーズの秘密を知る人物でしょう。私の記憶の中の若泉氏は、飄々とした捉えどころのない雰囲気で前田前会長の「NHK改革」の方針を説明していた印象しかないのですが、実際にはドラマ部で大河ドラマなどのプロデューサーを歴任し、芸能界に広い人脈を持つと言われています。現場からは「若さん」と慕われ、ブッキングの相談をすれば「あいつは薬物の噂があるからブッキングはやめておけ」など具体的なアドバイスもくれたそうです。
この若泉氏について彼の周辺を取材すると、驚くべき情報が寄せられました。9月11日の「クローズアップ現代」では「NHKを退職後にジャニーズ事務所の顧問を務めている長年芸能やドラマ部門にいた元理事にも重ねて取材を申し込みました。性加害が見過ごされていたことへの見解を問いましたが、この点について回答は得られませんでした」(番組HPより)と、取材を拒否して沈黙を貫いているように報じられていますが、実は1時間にも及ぶロングインタビューに応じていた、というのです。
■NHKが信頼を取り戻すために必要なこと
確かに、若泉氏らしく本題をかわしたのかもしれませんが、ロケが実施したにもかかわらず素材を落としたのだとしたら信じがたいことです。インタビュー映像を使って「核心は語らなかった」と伝えるべきだったと私は思います。
現段階ではあくまで推測ですが、もしNHKが若泉氏のインタビュー素材を収録したにもかかわらずオンエアしなかったとしたら、それは恐らく組織ぐるみの癒着が明らかになることを恐れてのことです。
9月27日に実施された稲葉会長の定例会見では、若泉氏がジャニーズ事務所からのハワイ旅行接待を受けていた疑惑などを新聞記者が追及しましたが、NHK側は回答を避けた上に、組織としての調査を行う考えも無いことを表明しました。もし調査すれば、退職者まで巻き込んだ一大スキャンダルへと発展することは必至です。
NHKは言うまでもなく受信料という公金で運営されています。その受信料と、公共放送という看板がジャニーズ事務所のビジネスに寄与したことは間違いありません。なぜ、NHKがジャニーズ事務所と歪んだ関係を構築したのか? NHKが信頼を取り戻すためには、その全貌をNHK自身が自らの手で明らかにし、裁くべきは裁くことが不可欠です。NHKが自らの恥部と向き合うことを切に願います。
(抜粋)
https://news.infoseek.co.jp/article/president_74542/
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