老朽化した学生寮の入り口横の壁に書かれた「反战(はんせん)」――1960~70年代に活発だった学生運動の雰囲気を漂わせているのは、金沢市にある金沢大学の学生寮の一つ、「泉(せん)学寮」(同市野町5丁目)だ。学生運動を見聞きしなくなった令和に、廃寮をめぐって学生たちが声を上げている。<中略>
8月末現在で、集まった署名は3千人を超えた。今月中に大学に提出する予定だという。
泉学寮きっかけに入学する学生も
泉学寮は1965年築の鉄筋コンクリート4階建ての男子寮だ。定員168人に対し、7月現在で61人が住む。大学側は「大学の管理下の学生寮」としているが、実際は寮の運営にはあまり介入せず、古くから学生主体の「自治寮」としてやってきた。
寮費は月700円。光熱水費やインターネット使用料などは学生負担だが、これらを含め固定費は月1万円未満で抑えられる。経済的に苦しい県外出身の学生の受け皿にもなってきた。
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