経営破綻した英金融サービス企業グリーンシル・キャピタルを巡り、スイス金融大手クレディ・スイスが資金回収を目指し、グリーンシルを支援していたソフトバンクグループ(SBG)を相手取った訴訟に向けて本格的な手続きに入ったことが分かった。英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)電子版などが24日報じた。
クレディ・スイスは米国の裁判所に対し、SBGに文書提出を命じるように求めた。訴訟自体はSBGと関連会社を対象とし、英国で数週間以内に起こす見通しだ。
FTなどによると、グリーンシルは売掛債権を証券化して運用対象とするビジネスを展開する金融ベンチャー。クレディ・スイスはグリーンシルが提供する金融サービスに投資するファンドを運用していた。
グリーンシルはSBG傘下のファンドが出資する米建設会社カテラに融資していたが、カテラは経営難に陥り6月に破綻した。クレディ・スイスはこの件に関連し、4億4000万ドル(約480億円)を回収できなかったとされる。
クレディ・スイスは、SBGがカテラなどとやりとりした文書を入手し、SBG首脳の関与の有無を解明したい意向とみられる。(共同)
https://www.nikkansports.com/general/news/202112250000145.html