キヤノン株式会社は、独自の「ナノインプリント」(NIL)技術を採用した半導体製造装置「FPA-1200NZ2C」を発売した。
半導体製造でもっとも重要となるのが、回路パターンをウェハに転写する露光装置だが、ウェハ上に塗布されたレジスト(樹脂)に光を照射して回路を焼き付ける手法が一般的。従来の手法では光学系という介在物があるため、プロセスノードの微細化は光源の波長の微細化に依存していた。
今回キヤノンが開発したNILでは、ウェハ上のレジストに、回路パターンを刻み込んだマスク(型)を押し付けて回路パターンを形成する。光学系を省くことでマスク上の微細な回路パターンを忠実に再現でき、複雑な2次元/3次元回路パターンを1回のインプリントで形成できるようになる。
この光学系を省いたシンプルな構造とすることで、既存の最先端ロジック向け露光技術(5nmノード/線幅15nm)における消費電力は、投影露光装置と比較して10分の1となり、CO2削減にも貢献できるという。加えて、3次元パターンも1回で形成できるため、数十nmの微細構造であるXR向けのメタレンズなど、半導体デバイス以外の用途にも活用できるという。
また、現在は既存の最先端ロジック半導体製造レベルである5nmノードにあたる最小線幅14nmのパターンを形成できるが、マスクを改良することで2nmノードにあたる最小線幅10nmレベルへの対応も期待される。
https://asset.watch.impress.co.jp/img/pcw/docs/1538/780/2_o.jpg
光を当てると分光する光学素子。こうした立体微細構造を持つ半導体以外のデバイスも製造可能
□関連リンク
ナノインプリントリソグラフィ技術を使用した半導体製造装置を発売 シンプルな仕組みで微細な回路パターン形成を実現し幅広い半導体製造を実現 | キヤノングローバル
https://global.canon/ja/news/2023/20231013.html
ナノインプリントリソグラフィ | キヤノングローバル
https://global.canon/ja/technology/nil-2023.html
https://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1538780.html
消費電力が10分の1になるとかどうでもいい
本体価格でASMLより安くなっているかどうかが重要だろ
>>2
桁違いに安いよ
>>2
本体価格はASMLより何十分の1
今2nm対応するために作業してる、実現可能らしい。
>>2
キヤノンのカメラは互換性の高いバッテリーを採用し続けてるから
計算処理の多いミラーレスカメラでも従来の一眼レフ機のバッテリーが使える
ただし、計算処理の分バッテリー消費が多く、900枚撮れていたのが200枚といったように
バッテリー大量に消費するので実用性に欠けている
今回の消費を軽減するパーツはそういった互換性重視のモデルで活躍できる
>>2
これ大事よな
日本の「良い物は高値で売れる」の負けフラグからの、「技術で勝ったがマーケティングで負けた」という負け惜しみは見飽きた
ラピダスが「安さの時代は終わった。これからは速さだ」と失敗確定だから、キャノンには頑張ってほしい
>>52
今の半導体関連ではそこだけしかないトップ技術なら「良い物は高値で売れる」でも通用することはTSMCやASMLで示されている。
日本では一旦衰退した半導体産業でそう示されたのは皮肉だけど、昔取った杵柄と今や産業の中心に位置する半導体の重要性も考慮すれば挽回を目指さない選択は無い。
>>52
なにいってんだよ。
最先端のプロセスはまとまった分量を発注しないと引き受けて貰えない。
取りこぼされた需要は確実にあるぞ。
ずいぶん時間がかかったが、遂に製品化したか…普及するか見もの
これで2nm半導体作れ
すごいじゃないか
てっきり実用化無理かと思ってたよ
別の記事読むと・・・
ナノインプリントリソグラフィ(NIL)技術を開発していた米企業を2014年に買収、その後完全子会社化。
試験導入としてキオクシアにFPA-1200NZ2Cを納入したのが2017年。
様々な問題点洗い出しと改良を経て目標とする歩留まり達成に目処がついたので今回の商用化・量産開始にこぎつける。
・・・こんな感じ。
>>27
NILの開発は以前からやってたのよ
米国企業買収したのは特許関係でSEDの二の舞を避けるため
技術云々より営業とか長期戦略とかそこら辺りで失敗しなければいいが
高性能半導体パッケージを低コスト・高歩留まりで製造
https://news.yahoo.co.jp/articles/b6d05296a2dd0a6975560fe7433f38e0bd1f312a
・高性能化
・低コスト化
・高歩留まり化
これもすごい半導体材料だな
世界の半導体大手が日本に急に押しかけだすわけだ
型ができたとして どうやって 位置を合わせて 多版刷りをやるんだよ
木版で年賀状を作るとき 版の位置合わせが一番難しい
>>85
プリンターとか電卓とか
>>74,85
位置合わせに光学系を使う
>>96
キヤノンの半導体向けNILは、モールドが6インチフォトマスク基板だし、
その中心に数cmの有効領域しか無くて、ステップ&リピートだから
樹脂の福製販を使い捨て的に使うのとは全然違う
本当に装置が大量に売れたら、モールド製造メーカーにも特需が来るな
>>130
マスターからMR-5000っていう装置でレプリカを作って使うらしいがの
>>135
それは、原版を別の石英基板上の樹脂に転写するだけだから、
結局石英をドライエッチしないと複製版にはならないよ
転写樹脂パターン自体が、何万ショットのインプリント版になるなら別だけど
全く違う方法で2ナノまで作れれば、
asmlひっくり返せるかもしれんし夢はあるわな。
いまの日本企業でここまで夢ある会社もなかなかない。
この先どうなるかはわからんが。