「テレ東伝説」に新たなる1ページが加わった。
7月8日、奈良市内で応援演説中だった安倍晋三元総理(享年67)が、山上徹也容疑者に銃たれて亡くなった。この凶行を受けて、事件当日はNHKを筆頭に民放キー局が夜遅くまで緊急報道特番を放送した。
ところが、テレビ東京だけが夕方過ぎから通常通りレギュラー番組を流し続けたのだ。ちなみに、各局が銃撃事件について続報を伝えている最中、テレ東が流していたのは主にアニメ番組だった。<中略>
「伝説」のウラには「懐事情」が
そもそも、なぜテレ東は基本、大きな事件や事件が発生しても、大規模な報道特番編成を行わないのか。この背景にはやむを得ない事情もあった。
「まず、テレ東には報道局のスタッフが30名くらいしかいないことが理由に挙げられます。NHKは1200人、他キー局は150~200人と、割ける人員に差がありすぎるのです。突然、大きな事件が起きても、他局ほど十分な対応ができない。
仮に報道特番を編成しても、放送するはずだったレギュラー番組のファンから多数の問合せがかかってきます。このとき対応できるスタッフが足りていないという問題もある。テレ東には『視聴者センター』という部署が存在するのですが、常駐のスタッフが少なく、緊急時は電話対応に手が回らないんです。
また、報道特番を一つ制作するだけで、何億円単位のお金が飛んでいきます。ただでさえ、コロナ禍による不況でスポンサー収入が減っていますから、経済的にも報道特番を作ることが難しいのです」(テレ東関係者)
何はともあれ、今後も「テレ東伝説」に注目していきたい。
ちなみに気になる視聴率だが、実に興味深い結果が出ている。
「『パウ・パトロール』は0.7%、『妖怪ウォッチ』は1.1%、『ポケットモンスター』は1.9%だったのに対して、『所でナンじゃこりゃ!? 』のみが8.9%と高視聴率を叩き出したんです。
裏番組ではNHK『ニュース7』が15.4%、日テレ『NNN news every.特別版』が8.6%、テレ朝『報道ステーション』が5.3%、TBS『Nスタnews23緊急特別番組』が5.1%。フジの『FNN緊急特番』が4.8%。
つまり、民放キー局の中ではテレ東が圧勝だったんです。普段のテレ東にしたら5~6%台の放送枠。報道特番を流さなかったのは、視聴率の面で言えば大成功と言っていいでしょう」
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https://gendai.ismedia.jp/articles/-/97480
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