2022年の新年早々にビッグニュースが飛び出ました。それがソニーによる「EVの市場投入を本格的に検討する」というものです。
ソニーは、2年前の1月に開催された「CES2020」において、オリジナルのEVを発表し話題となりました。
そのときは「EVメーカーになるつもりはない」と説明していましたが、なんと今年の「CES 2022」では、一転して、「市場投入を検討する」と発表したのです。EVの開発自体は継続して進めていたといいますから、その経過で自信をつけたのでしょうか。もしくは時流を読んで、「EVはビジネスになる」と勝負をかけたのかもしれません。<中略>
個人的な予想を述べさせていただければ、22年にEVが“驚くほどたくさん売れる”ことはないと考えます。それは単純に、現状のEVはエンジン車と比べて、まだまだ高額で、さらに充電のわずらわしさも解決されていないからです。
そもそも、近年の「EVシフト」のムーブメントは、ディーゼルゲートの失敗で路線変更を迫られた欧州が新たに生み出したもの。何か画期的な新しい技術が生まれたわけではありません。また、ガソリン供給に問題が発生したわけではありません。
そういう意味で、10年前に誕生した日産「リーフ」と技術的な差異はそれほど大きなものではないのです。そして、過去10年を振り返れば、日産「リーフ」は、期待ほどたくさんは売れませんでした。状況も技術も大きく変わっていないのですから、商品をそろえれば、いきなりEVが売れるようになるとは考えにくいのです。
もちろん、環境や未来の社会を考えれば、エンジン車からEVなどにシフトしていくのは間違いないことでしょう。しかし、大きく動くのは、EVという商品の魅力がエンジン車を上回る必要があります。そのためには技術的なブレイクスルーが必須でしょう。現在、各自動車メーカーが開発している全個体電池のような新しい技術が用意されたときになって、ようやく大きな動きが見られるようになるのではないでしょうか。
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