報酬は渡さない 通帳・カードを回収する消防団の驚くべき手口
消防団員に銀行口座を新規に開設させ、その口座の通帳やキャッシュカードを団幹部が回収し行政から振り込まれる報酬を団員個人に直接渡さない不正が複数の消防団で行われていることが毎日新聞の取材で判明した。銀行口座を本人以外が管理するのは明らかな犯罪行為。「共助」の担い手として地域社会に貢献する消防団に何が起きているのか。
暗証番号は同じに
千葉県北部の消防団。今年2月、所属する全団員に幹部から無料通信アプリ「LINE(ライン)」のメッセージが届いた。報酬を振り込むための口座を開設したうえで、そのキャッシュカードを分団に預けろという内容だった。暗証番号は全員が同じ番号に統一することも指示されていた。
銀行口座を開設者以外の者に渡したり、第三者が口座を管理したりするのは法律で禁じられている。マネーロンダリング(資金洗浄)の温床になりかねず、悪質な場合は詐欺罪や犯罪収益移転防止法違反などの罪に問われることになる。
「法令違反になる気がします。他の方法はないですか?」。40代の男性団員は幹部のLINEに返信した。しかし、指示は覆らない。「正しいとは言えませんが、犯罪に至らないので問題になりません」
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https://mainichi.jp/articles/20220613/k00/00m/040/109000c