中古車販売大手「ビッグモーター」が保険金を不正に請求していた問題で新たな動きがありました。一連の報道が出た後も、「ノルマを達成するよう」指示が出ていた上、幹部が罵詈雑言を投稿していた過去のLINEを本部が削除する作業も始まったといいます。
「ビッグモーター」現役店長
「ただ強烈なノルマを設定して、現場で考えてやった結果という構図のもとやらされている。やらないと自分たちの生活が守れないので」
こう過酷な社内の実態を明かしたのは、「ビッグモーター」の現役店長です。「ビッグモーター」は修理に出された車を、工具を使ってひっかいたり、ゴルフボールを靴下に入れて車体をたたいたり、損害保険会社に対して保険金の水増し請求を行い、過剰な支払いを受け取っていたと指摘されています。
「ビッグモーター」現役店長
「強烈なノルマ設定は部門にかかわらずあります。営業部門でいくと販売台数・買取台数・店舗の経常利益。サービス部門だと車検の台数。そこを達成できないと『降格人事』『左遷人事』が起きる状況」
様々な部門にあったという「厳しいノルマ」。達成できない場合、厳しいペナルティーが待っているといいます。
「ビッグモーター」現役店長
「(コロナ前は)3か月、前年比を割ると『一発降格』。店長職であれば一般営業、工場長でいくとフロント、(フロントは)受付のような業務や一般整備士。弁解の余地は現場にはない、数字がすべて。(一発降格は)もう日常茶飯事」
会社のホームページでは、トップクラスの成績だと店長で年収4607万円になると高収入を強調しています。(取材した現役店長の場合)平均年収も1000万円を超えるといいますが、店長から降格すると月給で35万円から100万円のダウンになるといいます。
社員がおびえるという「一発降格」。この店長も過去にノルマを達成できず、「一発降格」になった経験があるといいます。
判断基準は、ノルマ以外にもあるといいます。
「ビッグモーター」現役店長
「“環境整備”という役員が店舗を月1で巡回するイベントがあるんですけど、“お出迎えが遅い”“挨拶ができない”その時点で『降格』。店が整理整頓されていなければ『降格』。毎週、配布しなければならないチラシを商談席に置かなかっただけで『降格』。理由は言われないので『これが理由だったのかな』と臆測で受け入れるしかない状況」
“環境整備”の日は、朝から戦々恐々だと話します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0f28218a0a6f19bfc3daf8a6034f442f242e06d
