●撮影方法を直接指導
追及の余波は、不正請求を見抜けなかった損害保険会社にも及んでいる。とりわけ批判にさらされているのが損保ジャパンだ。前身企業の日本興亜損害保険に宏一氏が在籍していたことが明らかになっておりまた’11年以降、合計37人が出向しているなど深い関係性がうかがえる。
そんな中、驚きの証言も出ている。中部地方の店舗で店長経験もあるビッグモーターの元社員が明かす。
損保ジャパンの方から、うちの板金部門のスタッフが直接、車両の傷の被害を酷く見せるための写真の撮り方のレクチャーを受けていました。たとえば、研磨で消える傷は保険対象外になるケースがあります。そういうものに『この角度から撮れば傷が深く見えるでしょ』といった指導をしていました」
両者の蜜月関係について、疑惑が深まる証言はほかにもある。保険金支払いを担当していた損保ジャパンの元社員は「数十万円水増し請求されているとわかっても指摘できる風土ではなかった」と語る。
「ビッグモーターは損保ジャパンにとって超大口の取引先です。それに加えて、たとえ現場が水増しを見抜けたとしても、指摘できたかと言われたら難しい。というのも、ウチでも上司の意に反することがあれば大勢の前や飲み会で叱責されたり、雑務を押し付けられるといったパワハラ紛(まが)いのことがありました。その中で声を上げるのは厳しいと思います」
これらの疑惑について損保ジャパンへ質問したところ、カメラアングルの指示については「事案が特定できず、事実関係の確認ができません」と返答があった。
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