7月14日に放送されたNHK『チコちゃんに叱られる!』の放送内容について、SNSで「間違いではないか」と指摘する声が上がっている。
問題となっているのは、「水は地面にしみこむのに、なんで海の水はなくならないの?」という疑問に対する答え。チコちゃんの答えは「海底が水圧でカチカチだから」というもので、大学教授が解説をおこなった。教授は、水圧によって、地上と海底では水が岩石にしみこむスピードが違うと説明。深い海底にある岩石には高い水圧がかかることで、岩石の隙間が圧縮され、水を通しにくくなる、と解説した。
この説明に対し、《チコちゃんの「海水が染み込まないわけ」の説明は完全におかしい》と指摘したのは、京都大学大学院の成瀬元准教授。堆積学を専門とする成瀬氏は、7月18日にTwitterで《岩石の圧密は岩石自体の上載荷重が原因で、水圧はむしろ圧密を妨げている。静岩圧が静水圧を上回るから圧密が進行する。陸上の砂が大気圧で固結しないのと同じ。浅海の表層堆積物に比べて深海の軟泥は別に固結していない》と説明。《なぜ天下のNHKでこんな単純なミスが…》と嘆いている。<中略>
また、愛知教育大学教授で、日本地質学会副会長の星博幸氏も、Twitterで《NHKプラスで先週のチコちゃんを確認した。驚いた。これは完全にダメである。出演した大学教授が完全に誤解している。制作陣はこの教授の言説を鵜呑みにし、その真偽の確認(別の専門家に確認すること)もしなかったと推測される。正しくは成瀬さん @HajimeNaruse が仰っている通り》《とにかく今回の番組はひどい。これは専門家がNHKにクレームをつけるべき案件である》
と指摘。ほかにも、海洋地質に詳しいという人物の《海底の堆積物は軟泥といってやわらかい泥です。それが数百万年数千万年にわたり積もる堆積物の荷重より脱水し続成作用による鉱物の沈殿で固結します。水圧は全く関係ありません》とのツイートもあった。
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