米加州で車中生活者が増加 住宅価格高騰など背景に
カリフォルニア州には富裕層が多いが、全米のホームレスの約3分の1も同州に集中している。ロサンゼルスのホームレス対策局(LAHSA)の統計によると、ロサンゼルス郡だけでホームレスは7万5000人以上に上る。
詳細な数字は不明だが、同じデータによると、ロサンゼルスや近隣の町では、キャンピングカーやトレーラーハウス、乗用車を生活の場とする人の数がどんどん増えている。
観光客でにぎわうベニス(Venice)のビーチ近くに止めたキャンピングカーを指さし、「これ以上は払えなかった」と、ボー・ビアードさんは話す。刑事施設に収容され、すべてを失ってしまったという。
一からやり直そうと、8年前に州外から転居してきたが、思ったようにはいかなかった。
ロサンゼルスの6月の平均家賃は2950ドル(約43万円)に達した。
住宅費の高騰問題に直面しているのはカリフォルニア州だけではない。ホームレス問題に取り組む全国連盟「National Alliance to End Homelessness」によると、米国では2021年に700万人以上が、収入の半分以上を住宅費に費やした。2007年に比べ、25%も増えた。
ビアードさんが抱えるのは家賃問題だけではない。「仕事もない」と言う。57歳という年齢では、再就職も難しいと嘆く。<中略>
スティーブンとだけ名乗った別の男性も、ジェファーソン大通りで2年前から車中生活を続けている。スーパーマーケットで働いており、妻と一緒だ。
夫婦で暮らすために小さなバンを6000ドル(約88万円)で購入した。2人の収入では、まともな地区に部屋を借りることができなかったのだ。
ロサンゼルスの一般的な中間層が暮らす地区では、1か月当たりの家賃は2000~3000ドル(約29万~44万円)だ。その他にも必要経費がかかる。スティーブンさんは、仕事を二つではなく三つ掛け持ちする必要があると話す。
「インフレが進む中、生活していくにはそれが唯一の方法だ。仕事も賃金も上向かないからだ」
ホームレス問題はロサンゼルスをはじめ、全米各都市で深刻化している。インフレ高進に伴い、人々は住宅やその他の生活必需品にかかるコストに苦しんでいる。2022年には米消費者物価指数の上昇率は6.5%に達した。
全文はこちら
https://news.yahoo.co.jp/articles/0eeedea526d9c5a781bd258bad1c7bc634043366?page=2

