1:名無しさん




 東京大学社会科学研究所教授の佐々木彈さんは、非正規職員の雇い止めが大量発生するいわゆる「2018年問題」(※)に東京大学教職員組合執行委員長(現在は副執行委員長)として立ち向かい、有期雇用の年限上限(5年)を撤廃させ、非正規職員の無期転換への道を開きました。

 いま、労働組合の力はどこにあるか。佐々木さんに聞きました。【聞き手・須藤孝】

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 ――非正規の問題は深刻です。

 ◆大学で問題なのは、教員と職員、正規と非正規が分断されていることです。ある私立大学には、学内に正規の教員、非正規の教員(非常勤講師)、正規職員、非正規職員でそれぞれ別々に労働組合があります。東大は正規も非正規も教員も職員もすべて同じ組合ですが、そうしたところばかりではありません。

 非正規職員は組合に入れないところもあります。そんなことをやっていれば、経営側が組合に入れない非正規職員を増やそうとなるのは当然です。まず、…

https://mainichi.jp/premier/politics/articles/20240705/pol/00m/010/005000c