1:名無しさん




アイベックスがダムを登る理由は至ってシンプル。塩分を求めているからです。草食性のアイベックスの食生活には塩分、特にカルシウム塩が不足しています。農家はほぼ全ての草食家畜に塩分を与えていますが、野生のアイベックスは自ら塩分を見つけなければなりません。

春は塩分の必要量が最も高くなる時期で、アイベックスが岩から放出されたミネラル塩を求めて地面を「食べる」のを観察することは珍しくなく、凍結防止塩に惹かれて道路を舐めているのも観察されることがあります。

石とコンクリートでできたダム壁は、あらゆる資源を食い尽くすこの類まれな動物たちにとって、貴重な塩類の供給源となっているようです。アイベックスをダム壁に引き寄せる塩類の正確な組成はほとんど分かっていませんが、研究者たちはエトリンガイト(またはカンドロット塩)が彼らを惹きつけていると考えています。エトリンガイトは、ダム壁を構成するコンクリート自体が受ける化学的または熱的ストレスによって生成されます。エトリンガイトは塩類であり、部分的に水に溶けるため、水に溶解してダム表面に放出されます。このテーマに関する研究は限られているものの、アイベックスの活動によるダム壁の損傷は報告されていません。

https://www.waterpowermagazine.com/analysis/acrobatic-ibex-the-story-of-a-dam-climbing-goat-5697075/?cf-view