1:名無しさん




漢字が読めず、語彙も乏しくなった日本人。文章を読み、人と話すべし さだまさし

三春(さんしゅん)の季語に「山笑う」がある。針葉樹林の山々の濃い緑の中に広葉樹の若く浅い緑が霞(かすみ)のように湧き、そこに桜色がまだらに散(ち)りばめられて仄(ほの)かに艶めく光景は本当に山が笑うようでまことに人の言葉は美しいと思う。

これは北宋の画家、郭熙(かくき)の「春山淡冶にして笑うが如(ごと)く」が語源と言われ、この人の文から、夏は「山滴(したた)る」秋は「山粧(よそ)う」冬は「山眠る」という見事な表現が千年の時を超えて今に伝わっている。

人の言葉はこのように広く味わい深く、人に伝わってほしいものだ。中国文化との繫(つな)がりが、彼の文言の行間を愛(め)でられる程に深くて長いという証(あかし)だろうが、外来語の良きものを母国語に取り込み千年も共に暮らし育ててきた先人の志の成果だろう。

https://www.sankei.com/article/20250428-VXVRSVEM3VNNXAK7TFPWS4PLQ4/