自民党の石破茂元幹事長(衆院鳥取1区)が1日、地元の鳥取県庁で記者会見した。党総裁選で自身が支援した河野太郎氏が岸田文雄氏に大敗した直後だっただけに、地元での会見自体が臆測を呼んでいたが、石破氏は引退や離党を否定し、今後の総裁選への立候補にも意欲を示した。
石破氏は会見で総裁選について、鳥取県内の党員・党友の投票では河野氏が82%弱と、全国トップの得票率だったことにまず謝意を述べた。
ただ、河野氏の全国での得票率は44%にとどまった。石破氏は「全国の党員・党友票で少なくとも半数を上回る支援をいただき、それを議員票に反映させるという当初の計画は十分な効果を上げず、残念な思いがある」と「誤算」を明かした。
敗因として、河野氏の支援者に厳しい総裁選の経験が乏しかったことや、最終盤の世論調査で党員・党友の支持伸び悩みが報じられたことが、国会議員の動向に影響したのではとの見方を示した。
記者に「今後どう闘うか」を問われると、石破氏は「河野さん、小泉(進次郎)さん、私が一致してやっても打ち破れない壁ってのはすごいんだなあと」としつつ、「それにびっくりしてくじけちゃどうにもならん。壁が厚いと認識したら、もっともっと頑張らないと」と述べた。
河野氏、小泉氏との今後の連携については、「(次期衆院選で)新しい勢力分布が決まってから考えていくこと。今の時点で『小石河連合、新グループ結成』みたいな見出しが躍ることは、やっちゃいけんことではないか」と語った。
一方で自身の引退や離党は否定し、次期衆院選については「私自身、自民党公認候補として12回目の選挙になるが、立候補して支援を得たい」と明言した。再び総裁選をめざすかとの質問にも、「全国からいまだに多くのご支持を頂いている者として、日本国のかじ取りをするということを私はもう未来永劫(えいごう)やりませんと無責任なことは言えない」と意欲を示した。
自身が事実上率いてきた石破派(水月会)は最近も2人が離脱し、15人の勢力になった。派閥解散の可能性を問われると、「選挙を間近に控え、そんなことを考えるはずがない」と否定した。「多くのメンバーが河野さん支持で一生懸命やった。(次期衆院選で)一人残らず(当選して国会に)帰ってこられるようにするのが当面の話」と語気を強めた。
10/1(金) 18:55 朝日新聞
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