最強将棋AIが新境地へ、DeepMindのAI「AlphaTensor」が50年以上停滞していた行列乗算アルゴリズムの改良に成功
囲碁世界チャンピオンを打ち負かしたDeepMind製のAI「AlphaGo」は度重なる機能強化によってチェスや将棋などあらゆるボードゲームへの対応を果たしました。新たに、AlphaGoの系譜を受け継ぐAI「AlphaTensor」が「行列の積を計算する最適な方法を求めるゲーム」に挑み、行列の積を計算する未発見のアルゴリズムを導き出すことに成功しました。
行列の積を高速に計算するアルゴリズムとしては、1969年に発表された「シュトラッセンのアルゴリズム」が広く知られています。しかし、シュトラッセンのアルゴリズムが発表されて以降50年以上にわたって大幅な効率化は実現していませんでした。そこで、DeepMindは「行列の積を算出する最適な方法を求めるゲーム」を設計してAlphaTensorにプレイさせました。
プレイ開始時のAlphaTensorは「行列の積を計算する方法」を一切学習していませんでしたが、プレイを繰り返すうちに効率的な計算方法を身に付け始めました。例えば、「4×5の行列」と「5×5の行列」の積を求める際は、愚直に計算すると100回乗算が必要ですが、既知のアルゴリズムを用いれば乗算回数を80回に減らせます。それに対して、AlphaTensorが導き出したアルゴリズムでは76回の乗算で積を求めることが可能です。
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https://gigazine.net/news/20221006-deepmind-alphatensor/