世界有数の大都市であるアメリカ・ニューヨーク市では、意外なことに「蒸気」を用いた暖房や給湯システムが現役で稼働しています。ニューヨーク市の蒸気システムがどのように機能しているのか、一体どのような利点があるのかといった疑問について、ニューヨーク市のさまざまな話題を取り上げるUntapped New Yorkがまとめています。<中略>
世界初の蒸気機関と呼ばれるアイオロスの球が記述されたのは古代ローマ時代のことであり、実際に蒸気機関が広く使われるようになったのは18世紀のことです。そして1877年、ニューヨーク州ロックポートに住んでいたバージル・ホリーというエンジニアは、「地下室で蒸気を発生させることで家を暖める」というシステムを考案。ホリーはニューヨーク市の投資家や都市開発者にこの技術を売り込み、興味を引くことに成功しました。
当時のニューヨーク市は超高層ビルブームのまっただ中であり、エンジニアたちは高層ビルを暖める効率的な方法について検討している時期でした。蒸気はエネルギーを必要とせずに自然と上へ向かうため、ホリーが考案した蒸気による暖房システムは高層ビルの暖房に適していたとのこと。
ニューヨーク市はアメリカの主要都市で最も早い1882年に蒸気システムを導入し、記事作成時点でもアメリカ最大の蒸気システムを有しています。記事作成時点ではマンハッタン島を中心に、実に105マイル(約169km)もの蒸気管がニューヨーク市の地下に張り巡らされており、エンパイア・ステート・ビルディングやクライスラー・ビルディング、グランド・セントラル駅、国際連合本部ビル、ロックフェラー・センターなど、実に1500を超える建物にエネルギーを提供しています。
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https://gigazine.net/news/20221106-new-york-city-steam-system/
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