先月26~27日に開催された英国学生選手権の男子ポイントレースで優勝を飾ったトランスジェンダーの自転車競技選手が、来月2日に行なわれる女子の全国大会にエントリーし、波紋を広げている。
話題の中心にいるのは、男性として生まれたエミリー・ブリッジスだ。自転車競技で頭角を現し、2018年に25マイル国内ジュニアの男子記録を樹立。そしてこの度、イギリスの男子学生No1となったが、全国選手権オムニアム大会の女子の部に名を連ねたのだ。
昨年からホルモン治療を行っていたブリッジスは、英国サイクリングのトランスジェンダー規定である、テストステロンの血中濃度1リットルあたり5ナノモル以下をクリアしてはいる。だが、ついこの間まで男子選手に交じっていた彼女が、女子選手として出場することが公になると、ネット上では否定意見が多く飛び交った。<中略>
議論を巻き起こした同件だが、現地時間3月30日に事態は急変する。国際自転車競技連合(UCI)が、男性サイクリストとして登録されていたブリッジスから出場資格をはく奪したのだ。この発表を受けて英国自転車競技連盟は、「すべての選手の尊厳と敬意を保ち、公平性を実現するために学び、理解を深めるためだ」と説明している。
トランスジェンダーの女性選手に対して風当たりが強い今日。誰もが問題なくプレーできる環境作りには、まだ時間がかかりそうだ。
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