1:名無しさん


日本の食品メーカーは凄くて、味や香りの再現性、保存性、継続性を延々と向上させている。少なくも半世紀はそれを続けてきた。最近のグミとか濃縮カルピスのフルーツ味とかアイスクリームとかの本物っぽさは半端無い。かなり美味しいモノが多い。子供の頃の記憶の味と選べると天地の差。おそらく舞台裏では非常に高度な分析設計を行っているのだろうと思われる。

果物の香りは基本はエステルやテルペンや一部硫黄化合物や窒素化合物なんだけれども、多数の物質が混合して特徴的な香りになる。ところが、物質ごとに揮発性が違ったり、酸化して香りが落ちたり変わったりする。特に保存性のために加熱すると香りが飛んでしまい、元と大きく変わってしまうので補正が必要なのだ。

私は専門から遠く良く判らないのだが、おそらくガスクロマトグラフィーと官能テスト(味見)を繰り返して味を追い込んでゆくのだろう。お菓子作りも高級酒を醸すのと同じような難しさがあるのだと思う。

 

 

知り合いの在日外国人は日本の食べ物から離れ難くなってしまった人は多い。

あるインド人エンジニアは日本でキャリアを磨いた後、インドの超一流企業にスカウトされ前途洋々。地元の美人と結婚して幸せだったが、結局日本の大手からシニアエンジニアのポジションを呈示され一家に日本に移住してきた。

「インドに帰ってやはり地元の食事は美味しいなと感動したけど3日後(カレーが続いたので、明日は寿司かな)と思った瞬間、俺は日本から離れていて良いのだろうか?と思った」そうだ。

もちろん給与も高かったけれども、最終的に彼を決断させたのは日本の変化に富んだグルメだった。目下の彼の悩みはお子さんたちが日本語、ベンガル語を話せはするが読み書きが日本語ばかり上達している事。